パートナーの不倫をどうにか許そうとして、新しい夫婦関係をスタートすることを決意した。
それなのに、パートナーが浮気した事実が頭から離れることが出来ず、何度も何度も繰り返し思い出してしまう。
思い出したくもないその思いとは裏腹に、辛い出来事が頭から離れないのは、本当に辛い事だと思います。
このように、辛い出来事を何度も繰り返し思いだしてしまう事を「フラッシュバック」といいます。
フラッシュバックは、不倫と関連のあることを見たり聞いたりした時に起こったり、自分が無意識のふとした瞬間に起こったり、夢の中で起こったり…
と、人によって症状が現れる瞬間は様々です。
このような症状に悩まされると、せっかく夫婦の関係をやり直そうとしているのに、
自分も辛くなってしまいますし、パートナーの方も自分が悪いと分かっていながらも、
「この状態がいつまで続くのだろう…」と不安になってしまうのではないでしょうか。
では、この辛い「フラッシュバック」を乗り越えるにはどのようにしたらいいのでしょうか。
今回は、フラッシュバックを乗り越える方法とフラッシュバックに対する対策をご紹介していきます。
フラッシュバックが現れる時期

パートナーの不倫が発覚して「フラッシュバック」が現れるのは、不倫発覚直後の何ヶ月間が一番頻繁になるでしょう。
不倫が発覚した直後は、パートナーを「許す・許さない」という事や、今後の生活のことで頭がいっぱいになってしまいます。
パートナーが反省する様子を見たり、すぐに不倫相手とは別れたので、パートナーを「許す」覚悟をしたとします。
そうやって、せっかく気持ちを入れ替えてパートナーとの新しい生活が始まったのに、そんな時に「フラッシュバック」が頻繁に現れることが多いようです。
不倫発覚から、何年経っても思い出してしまう事もありますが、初めの頃と比べると頻度は少なくなっていく傾向にあるようです。
ということは、夫婦で新生活を始めたスタートの時期が最も重要になってくるという事になります。
次は、そういったスタートの時期に気を付けることとはどういったことなのかをお話していきたいと思います。
フラッシュバックを乗り越える具体的な方法!
よく時間はクスリと言いますが、フラッシュバックも同様で時間が経てば経つほど、思い出す頻度も少なくなっていきます。
しかし、フラッシュバックが起きている時の精神的な苦痛は半端なものではなく、夜も眠れなくなったり、食欲もなく不安だけや怒りだけが毎日毎日胸の中で渦巻いている状態に陥ります。
仕事をしている時、家事をしている時・・・何気ないときにいきなり頭の中でその光景が思い出されて疲弊していく・・・
そんな状態が続くのは辛いですよね・・・
そんな時にどうすればいいのか・・・
ご紹介していきます。
気を紛らわす
まず初めにやってみて頂きたいことは、フラッシュバックのことをなるべく考えないように気を紛らわすことです。
例えば、友達と食事に行ったり、外の空気を吸いに散歩に出かけたり、趣味があればそれに没頭するのも良いでしょう。
仕事をしている方は、今まで以上に一生懸命に打ち込んでみてもいいでしょう。
一度、時間やパートナーの事を思い出す余裕さえなくす位に忙しくしてみるというのを試してみてください。
辛い気持ちを自分の中だけに閉じ込めない
それでも、やっぱり何度もフラッシュバックを繰り返してしまう…という方もいらっしゃるでしょう。
それだけ脳にダメージのある出来事だったのでしょう。
ですから、決して自分を責める必要はありません。
フラッシュバックを体験すると、自分でも思いだしたくない事ですから、どうにかして「早く忘れよう」と思ってしまったり、
不倫をきっぱりとやめ、自分の為に尽くしているパートナーを見ると「パートナーには言ってはいけない」と思ってしまったりしてしまいますよね。
ですが、自分の心の中だけにしまい込もうとすればするほど、
いつまでたってもその症状が良くならなかったり、逆にどんどん悪くなってしまう事も考えられます。
ここは、パートナーの力も借りることをおススメします。
パートナーにとってみれば、苦しみを何も言わずに我慢して素っ気無い態度をとられたりするよりは、
「こんな気持ちになってしまって辛い」と話してもらえた方が、自分のしたことで相手が苦しんでいることを知る事が出来るので、
相手を支えようと努力したり、「もう悲しませない」というような決意をすることにも繋がります。
そうやって、お互いが相手の気持ちを受け入れる事を繰り返していくことで、少しずつ症状は改善していくでしょう。
ここで重要な事は、不倫された側のあなたは「良い妻・良い夫」を演じるのではなく、
自分が苦しんで葛藤している、めちゃくちゃな気持ちをそのままに相手に伝える事です。
伝える方法はメールでも電話でも構いません。泣いても良いと思います。
この時、パートナーの中には自分がしたことで苦しんでいるのは理解していても、
恋心を抱いた不倫相手と別れ、もう一度やり直そうと思った相手から散々に言われることで、
「悪かった」と思う気持ちはあったとしても、何度も続くと聞くのが苦なってしまう事も考えられます。
ですから気持ちを伝える時には、例え本心ではなかったとしても
「色々辛い事言ってごめんね。今はまだ上手く気持ちの整理ができてなくて…私も早く立ち直れるように頑張るから」
などと、パートナーへの配慮した言葉を付け加える事が出来ると、相手も「今は仕方ない」と割り切って気持ちを受け止める事が出来るのではないかと思います。
なかには、どうしてもパートナーには打ち明けられない方もいらっしゃるでしょう。
そういった場合には、カウンセラーなどの力を借りてみても良いでしょう。
あなたが信頼できると感じることの出来るカウンセラーと巡り合う事が出来れば、
その方に自分の気持ちや話を聞いてもらうだけでも、随分と気持ちが楽になってくると思います。
とにかく自分の中にある悪感情を出し切ってしまうという事が重要です。
それを抱え込んでいるといつまで経ってもフラッシュバックで苦しみ続けることになります。
心の傷に対して取れる最良の方法は、その傷を何とか消そうとするのではなく「薄めていくこと」になります。
その辛かった過去の体験を、信頼できるような人(医療者や家族、親友など)を共有したり、話したり、受け入れてもらう事によって自分の中にある辛い体験に「安心」や「元気」「信頼」を加えていくのです。
自分を理解してくれる人に辛かった体験を話すことで、「自分は一人ではない」「自分の気持ちを受容してもらえた」という気持ちが少しずつその辛い過去の体験に上乗せされていきます。すると辛い部分が徐々に徐々に薄まっていくのです。このように、辛い過去の体験を安心できるような体験に徐々に置き換えていくことが心の傷の治療においては大切な考え方になります。
自分で話す事で悪感情を吐き出すという方法をご紹介してきましたが、
紙に書くという方法もかなり有効なようです!
1.負の感情を出し切る
原因となった人の行為に対して恨み、寂しさ、怒りなど自分の中に負の感情が必ずあります。
時間が経っていたり幼かったりすると忘れているかもしれませんし、負の感情にふたをしている場合があるので、自分の心にその人に対して当時、どのように感じたのか、思っていたのかを全て紙に書き出します。心深くにある抑圧された負の感情を出すことは、良きものを引き寄せることにブレーキをかける無意識のクリアリング(清掃)になります。
誰にも見せないので遠慮せず思う存分、書き出すことが重要です。
人は、悪い感情を表に出すことに対してブレーキをかけるので、この作業を行う時にはよい人であろうとする心のブレーキを外す必要があります。
このステップを適当に流してしまうと、心にしこりが残ったままなので、次のステップの効果が半減してしまいます。自分の嫌な部分を見つめる作業なので、苦痛が伴うかもしれません。
そして、日ごろ押さえつけていた感情の解放が、こんなにも気持ちいいことだったのかと思われる方も多いと思います。
負の感情を出し切った後、書き上げた内容や量を見て驚くかもしれませんね。
いずれにせよ、この1stステップはとても重要ですが、勇気と覚悟が必要になります。2.書き出した紙を燃やす
手で破いてもいいですし、シュレッダーにかけてもよいでしょう。
ここでのコツは、燃えていく紙とともに自分の負の感情も燃えてなくなっていく、とイメージすることです。
感情を味わい尽くした後は、手放すことが簡単になります。
このステップで、自分の心の中にあった毒素が全て昇華するので、なんだか清々しい気分になるでしょう。
気持ちを出し切ったら

このようにして、ご自身の中にある「パートナーが不倫した」という事に対する辛い気持ちや、悲しい気持ちを全て外に向けて発散していくことで、
ある時を境に、「もう仕方がなかった」と思えるようになってくる日がやってくることでしょう。
人によって、かかる日数は変わってくると思います。
数ヶ月…人によっては、年単位になってきてしまうかもしれません。
ですが、気持ちを吐き出していくことで、我慢しているよりも早く回復することが期待できます。
そして、そういう時がやってきたら一度気持ちをリセットしましょう。
前を向いて、パートナーと新しい人生をスタートさせるようにしていきましょう。
パートナーが不倫した事実が消える事はありませんが、
お互いに、それでもやり直そうと決意したのです。
パートナーも、いつまでも責められ続けると段々と一緒にいる事が嫌なってしまいます。
これから、あなたが穏やかな生活を送る為にも、パートナーを責めることはやめて、
出来るだけ普通の生活に戻ることを心掛けましょう。
自分の中にある悪感情を出し切ったら、自分にもケジメをつけることが重要です。
悪感情をパートナーに押し付け続けるとパートナーも壊れてきてしまいます。
自分がこんなに辛いのに、パートナーの事まで考えてられない・・・
そう思う気持ちもわかります。しかし、線引きは重要です。
パートナーからすればあなたを傷つけた負い目もあります。あなたの辛さは理解するとは言わないまでも、自分のせいだと思っているはずです。
あなたの辛さが十分相手に伝わっているなら、あなたも日頃からパートナーといつも通り接して、思い出の上書きをしていくのです。
いい思い出を新しく上書きしていくことで過去と決別して、新しい夫婦になっていけるはずです!
月日が経ってからのフラッシュバック
やっと、普通の生活を取り戻せたかな…と思っていた矢先に、再びのフラッシュバック。
気分は一気に落ち込んでしまいますよね。
「またパートナーが不倫しているのではないか」と不安になってしまったりしてしまうのではないでしょうか。
そういった時はどうすればいいのでしょうか。
やはり我慢しない方が良いですが、また不倫の事を掘り返すことで、パートナーに嫌な思いをさせてしまうかもしれません。
なるべく、すぐにパートナーには言わずに気分転換するなどして気持ちを紛らわしてみましょう。
それでも、どうしても気になってしまってフラッシュバックを繰り返すようになってしまったら、
パートナーに伝えてみましょう。
この時は、最初の時のように気持ちをそのままぶつけるのではなく、パートナーを責めないように言葉を選んで気持ちを伝えるようにしましょう。
パートナーが自分と一緒にいてくれる事を感謝した言葉をいれたり、
自分が少し落ち込んでしまっていることを聞いてほしかっただけで謝罪は求めていない事をつたえるようにするのも良いでしょう。
そして、気持ちを伝えてパートナーが受け止めてけれたら、それで気持ちに折り合いをつけるようにしましょう。
辛い気持ちを言えない時は…
不倫され、フラッシュバックを体験していても、辛い気持ちをパートナーに言えずに我慢していると、
我慢している気持ちがどんどん増していってしまいます。
見た目では、今まで通りの生活に戻ったように見えても、
フラッシュバックを何度も繰り返してしまい、行き場のない気持ちを抱える日々。
「どうして自分ばかりがこんな思いをしなければいけないのか…」
と…何も悪い事はしていないのに、自分の気持ちに耐えられなくなり最終的には「離婚」なんてことになりかねません。
パートナーが不倫を認めて、それでも「離婚したくない」と言ってくるという事は、
あなたの事を不倫相手よりも愛しているからということになるでしょう。
もしかしたら、不倫相手に愛情なんてなかったのかもしれません。
あなたも、フラッシュバックという辛い体験をしていても、別れる事を選ばなかったという事は、パートナーへの愛情が残っているからではないでしょうか。
夫婦が不倫問題を乗り越えていくのは大変なことですが、パートナーが不倫をしたことについて心から反省して謝罪してきて、
あなたがそれを受け入れようとするのならば、
パートナーと一緒に乗り越えていく必要があるのです。
どちらかが我慢している関係は、最初は良くても段々と辛くなってきてしまうものです。
勇気を出して、パートナーに辛い気持ちを話してみましょう。
最初は、お互いに辛い気持ちを思い出してしまうかもしれませんが、
時間が経つにつれて、段々と気持ちも落ち着いてくるはずです!
フラッシュバックを乗り越える為に
最後に、せっかく夫婦をやり直すことにしたのですから、フラッシュバックを早く乗り越える為にも、
お互いに幸せに暮らせることが、どんなことなのかを考えてみるのもいいのではないでしょうか。。
美味しい物が好きな二人なら、たまには二人で美味しい物を食べに行くのも良いですね。
お互いに忙しくて、出かけるのは無理な方は、お惣菜でも構いません。
どこかのデパ地下に行ってみたり、やいつもは買わない少し高級なスーパーで買ってみたりするのもいいかもしれません。
甘い物好きな二人なら、美味しいスイーツを買って一緒に食べるのも良いですね。
美味しい物を食べると人は幸せな気持ちになります。
食べ物でなくても良いのです。
ありふれた日常に感謝したり、一緒にサイクリングに出掛けたり、映画を見に行ったり…
二人が一緒にいて幸せだなと感じることができることなら、なんだっていいのです。
パートナーに不倫されるということは、とても辛い事です。
それだけでも辛いのに、フラッシュバックを体験することで辛さが何倍にもなってしまうことと思います。
夫婦力を合わせて乗り越えていただくことが、フラッシュバックを乗り越える一番の近道になるのではないでしょうか。
コメントを残す