貞操義務違反とは何かをわかり易く!慰謝料を請求できるのは誰?

恋人同士の時とは違い、結婚すると同時に夫婦間で様々な約束を結ぶことになります。

恋人関係の時はたとえどちらかが浮気したとしても、喧嘩したり、謝ったり、許したり…またはどうしても許せない場合には別れる事になるかもしれませんが、お互いの事をお互いに責任をもって行動しているわけではありません。

ですが、結婚するとお互いの事にも責任を持つことになります。

そのひとつとしてあるのが、「貞操義務」です。そして、「貞操義務」という夫婦間の約束を破った時に「貞操義務違反」となります。

では「貞操義務違反」とはどのような事なのでしょうか。ご紹介していきます!

貞操義務違反とは

まずは、「貞操義務」とはどういう義務なのかをご説明します。

貞操義務とは、夫婦間で結ばれる「パートナー以外の異性と性交してはいけない」という約束事です。

外国では、一夫多妻制で一人の男性が多数の女性を妻として関係を持つことが可能な国もありますが、日本では、一夫一妻制をとっており、夫婦はお互いに配偶者以外の人と性交渉を持つべきではないという制度になっています。

その約束事を破る、つまり「パートナー以外の異性と性交する」ことが、「貞操義務違反」ということになります。

民法では、貞操義務違反の行為を「不貞な行為」と表現しています。そして、世間一般では「不倫」と言われています。

夫婦間の約束事を破ると、恋人同士の時の様に謝ればいいという訳にはいかず、法的にもそれなりに責任を負う必要がでてきます。

もちろん、夫婦間での話し合いで解決する場合もあるかもしれませんが、話し合っても解決できない場合には、慰謝料の請求をしたり、または離婚に発展してしまう場合もあります。

慰謝料を請求するのは…?

昔の日本では、貞操義務に違反して罪に問われ処分されたのは妻だけで、夫は不倫したとしても離婚になることも、罪に問われることもなかったそうです。

今の日本では、考えられない話ですね。

 

さて、「貞操義務違反」で慰謝料の請求をする場合、誰が請求することが出来るのでしょうか。

請求するのは男女関係なく、違反行為をパートナーにされた配偶者になります。

よく慰謝料を貰うのは女性の特権と思ってらっしゃる方がいますが、それは間違いです!

請求する相手は、もちろん違反行為をしたパートナーということになりますが、場合によってはパートナーが肉体関係をもった相手、つまり不倫相手にも請求できる可能性もあります。

 

不倫相手に請求する場合には、まず貞操侵害に基づく不貞行為として損害賠償責任があるかを判断します。責任があると判断された場合には、慰謝料ではなく損害賠償の請求になります。

不倫相手が損害賠償の責任があるかどうかを判断する基準として、「どのようにして二人が不倫関係になったのか」「相手が既婚者だと知りながら関係をもったのか」「不倫関係になった時に夫婦関係が破綻していたか」などがあります。

これらを確認して責任が認められれば、不倫相手にも損害賠償の請求をすることができます。

夫婦間でしか関係が持てないということは…

法律上、結婚すると第三者との性交渉が許されないという事は、パートナーの「不倫を防止する」ということに関しては、効果的であるでしょう。

しかし、例えばパートナーに性交渉を求めても受け入れてもらえない場合には、どうでしょうか。パートナーに性交渉を求める権利というものはなく、この場合にはパートナーに受け入れてもらえず、他の人とも関係を持つことができないということになりますね。

性的欲求というものは愛情からくるものですが、時として愛情とは別に、悲しい出来事が起こったり、一人で寂しさを感じたり、不安になったりした時に、誰かに抱きしめられ人の温もりを感じたいと思ってしまう時にも、起こってしまうかもしれませんね。

もちろん、パートナーがその相手になってくれればいいのですが、そこで受け入れてもらえないと…どうしたらいいのかわからなくなってしまう可能性もありますね。

だからといって、誰かパートナー以外の人と関係をもってしまったら、不倫になってしまうし…

だったら別れて違う相手を見つければいいじゃないか、と言われてしまうかもしれませんが、結婚は性交渉が全てではありません。性格や、趣味、お互いの価値観、生活のリズム、子供の有無・・・それが自分と合う人とはなかなか出会えるわけではないのです。ですから、性交渉がないからといって他に別れる理由が無ければ、「別れる」という決断にはなり難いでしょう。

欲求がたまったからといって、性交渉を嫌がるパートナーに対して、無理矢理に性交渉を求めてしまうのも問題があります。以前に夫婦間でレイプがあり事件になったことがありました。これは、一概にどちらが良い・悪いと決められる問題ではなく、とてもデリケートな問題ですね。

夫婦なので、やはりお互いの気持ちを理解しあおうという気持ちが大切ではないでしょうか。

どうして、相手はそう思っているのか、また自分はどうしてそう思うのか、話し合ってみてはいかがでしょうか。

そして、もしもお互いが少しずつでも歩み寄ることができれば、お互いが気持ちを我慢しなくてもいい夫婦関係を築いていける可能性がありますよね。

 

 

 

 


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